ジュンデッキの解説・回し方

ジュンは、特定のポケモンをサポートするサポーターカードで、対応するポケモンの攻撃に必要なエネルギーコストをそのターン中「無色2エネルギー」分軽減してくれます。対象となるのはカビゴン、ヘラクロス、ムクホークの各ポケモンで、それぞれが3エネルギー以上を要する強力な攻撃を持っているため、ジュンを使うことで本来より2ターン早く主力技を撃つことが可能になります。これにより、従来では扱いづらかったポケモンたちが一気に実戦級へと変貌します。
カビゴン+ゲッコウガ+ギラティナex(双天の守護者)
カビゴンとジュンを採用した双天の守護者環境のデッキです。耐久力の高いカビゴン、毎ターン安定してダメージを与えるゲッコウガ、そして逆転用フィニッシャーのギラティナexという3体を軸にした構成です。序盤はカビゴンで耐えながら盤面を整え、中盤以降はゲッコウガでの蓄積ダメージとギラティナの一撃で試合を制します。
理想はカビゴンでスタートし、ジュンと合わせて早期に100ダメージを狙います。裏ではふしぎなアメを使ってゲッコウガを早期進化させ、ベンチダメージを蓄積。ギラティナexは終盤の切り札として温存し、逆転の一手に活用します。柔軟な立ち回りが求められますが、展開が整えば非常に強力です。
カビゴン+ジバコイル
カビゴンはジュンとの相性が非常によく、ジバコイルと組み合わせることでさらに安定した展開が可能になります。ジバコイルのボルトチャージ能力は、特定のエネルギータイプを必要とせず、カビゴンにとって理想的なサポート手段です。これにより、ジュンが手札にないターンでも安定してカビゴンを育てられる体制を整えることができます。
デッキの理想的な流れは、カビゴンをバトル場に配置し、耐久しながらたおれこむの準備を整えることです。大きなマントやゴツゴツメットといったカードで耐久性能を補強しつつ、ベンチで進化したジバコイルを控えさせることで、カビゴンの火力と持久力を活かした戦いが可能になります。
ジュンデッキの弱点
ジュンが手札にない状況では、対象ポケモンたちの攻撃は重すぎて実用に耐えません。特にヘラクロスはジュンなしでは全く機能せず、コイントス依存の攻撃も信頼性に欠けます。ムクホークも攻撃自体は強力ですが、進化に2段階を要するためセットアップに時間がかかり、引きに左右されやすいのが難点です。
また、これら3体のポケモンは一見エネルギータイプに縛られていないようで、実際には相互にシナジーがなく、別々のサポートが必要になる場面が多くなります。結果として、ジュンに頼りすぎる構築は、サポーター枠の圧迫や展開の不安定さを招くことになります。特に、ムクホークを最大限活かすためにはジュンだけでなく安定した進化ラインのサポートも必要になるため、構築難易度は高めです。
ジュンデッキのまとめ
ジュンデッキは、エネルギー加速というより「エネルギーコストの短縮」という独自の切り口から、カビゴンやムクホーク、ヘラクロスといった高火力だが扱いづらかったポケモンたちに新たな可能性を与えるデッキです。特にカビゴンはジバコイルとの相性が良く、耐久と火力を両立した構成が可能になります。
ただし、ジュンに強く依存する構成である以上、手札事故やサポーターの引きが悪いと一気に展開が苦しくなるリスクもあります。対象ポケモンたちのクセの強さや一貫性のなさを考慮すると、安定性よりも一発の爆発力を重視したデッキといえるでしょう。強さを引き出すには工夫と引きの運、そして何よりジュンを活かす構築力が求められる上級者向けのテーマです。